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■ドラマ感想
異様な狂気を伴った恐怖感でピリピリと全体を覆われていたのがラストで一気にさわやかに解放されあまりに前向きになってしまってちょっと拍子抜け。斉藤由貴には最後の最後まで娘を溺愛し、娘に自分を投影し、依存し、支配し続けて欲しかったかなあと思う。
ドラマ「就活家族」もそうだけど、50代、60代、定年間近の父親という人たちの仕事以外の居場所のなさっていうのが、悲哀に満ちていたね。今の社会問題になりつつあるのかな。それを体感している世代は情報発信が得意ではないので、あまり表面沙汰にならないけど、きっと悩んでいる人は多いのでしょうね。
しかも、どちらも家の新築がキーになっているという点も。退職金や、貯めたお金で家を建てる。家を建てるってこと自体大変なことで、子供達もそれぞれ一人前に意見をもつ大人になった段階での家の新築は相当ストレスがかかるというか、家族が再構築され見直されるきっかけになるんだろうね。だからこそ、今回のドラマのように、これまでぎりぎりで保っていた家族としてのバランスが一気に崩れるきっかけになったんでしょう。
ハウスメーカーの人たちにも新築を作ったと同時に売り物件になってしまうのはなんとも言えないでしょうね。でも、実際にたような事例以外にあるのかなあ。1年以上かかる話だからね。そりゃあ色々あるか。
波瑠ちゃんもやっと前に進めてよかった。柳楽くんも振り回されてばかりかと思ったけど、自分自身の母親との問題と向き合うきっかけになり、登場した全ての人たちが前に進むことができたという最終的には綺麗すぎるエンドでした。どこかに歪んだ愛が残っていて欲しい気もするけど。まあ、前向きに進んだ先にこれまで以上の幸せが待ち構えているなんていう保証はないのだけどね。
■あらすじ(公式HPより)
顕子(斉藤由貴)は美月(波瑠)を部屋に閉じ込め自分の元に戻ってくるように説得するが、美月は拒否する。しかし、それなら「自分を殺して」とまで言う顕子を見て、美月はいったん家に帰ることにする。浩司(寺脇康文)はそんな二人を見て、結局元に戻っただけかと落胆する。一方、松島(柳楽優弥)は美月と顕子の前に突然現れ、美月を強引に連れ出す。そして、二人は長年会っていなかった松島の母親に会いに行く。