※公式HPより引用
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前回の感想はこちら→クライシス第4話感想
潜入捜査の話を聞くと、どうしても映画ディパーテッドが思い浮かぶ。マットデイモンとレオナルドディカプリオのやつ。あれを知っていると、いかにこの潜入捜査が幼稚なものかが浮き彫りになる。ここのドラマの感想で何度も言っていることだが、無駄に本格派をうたっているせいだからだ。簡単な刑事ものなら潜入捜査と聞いても、まあよくあるよねって流せるが、これは本格的にやろうと、まずは刑務所で知り合うところから始め、自分のこれまでの経歴なども作り込み、潜入先の暴力団の追及にも耐える。そういった描写を挟み込むことでリアリティと緊張感を出しているのだが、どこか浅はか。経歴を本気で調べるのに出身中学の卒業名簿を探るより、まずは近況を調査すべき。本人の名乗る名前から、素性を探れるはず。逆にそれで、素性が探れないような人物は怪しいと踏むべきだし、疑わしき人間をあれだけ慎重に側近に抱え込む必要性がわからない。いくら弾除け要因だと言っても。そもそも弾除け要因はいざというときに命投げ出す覚悟のある人間でなければならない以上、ペーペーでは無理な配置だ。という風に、こういう風にリアリティを追及させるからこそ、気になってしまう。甘すぎる。
今週の決定的にお粗末だったのは取引現場が銃撃されるシーン。恐らく、組の幹部的な人たちが複数集まるという情報があるところに、2人の人間を派遣するか?いくら不意打ちとは言っても、相手もおそらく修羅場を何度も潜り抜けてきたであろうプロ集団。たった二人で乗り込む?しかも全員を殺さないと、意味がない任務であった。そこにたった二人?まあ、相当腕利きの殺し屋で、2人そろえば10人だろうが確実に全員始末できるほど信頼されている殺し屋だったのかもしれない。もしそうだとしたら、なぜ、小栗旬一人で、2人を倒すことができた?小栗旬はもちろん訓練されているが、もし、2人で10人以上の暴力団を相手にしても、問題なしと判断される実力のある二人だったら、さすがにどうしようもないはずだ。結論から言えば、今回も潜入先で世話をしてくれた先輩と涙の別れをさせるシーンを撮りたいということありきで脚本を書いたのだろう。そうすると、敵は小栗旬が一人倒しても納得できる2人程度となり、今度は逆にこの二人でその場の全員を殺させなければならないという構図になってしまったのだろう。浅はかすぎる。詰めが甘すぎるんだよこのドラマ。
そして、ラスト、なぜ、石黒賢を逮捕させた?これって第2話でもみ消した問題を引っ張り出したってことだよね。警察を私物化する石黒賢を長塚京三が懲らしめたということだろうが、うーん。早くないか。
今週の視聴率10.3%
翌週の感想はこちら→クライシス第6話感想