【ドラマ感想】「カルテット」第9話2017年3月14日放送分(松たか子・満島ひかり・松田龍平・高橋一生・坂本裕二脚本他)【あらすじ・ネタバレあり】


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その他のドラマの感想はこちら→連続ドラマ感想一覧
前週の感想はこちら→カルテット第8話感想

■ドラマ感想
 松たか子の過去がついに明らかに。松が戸籍を買った背景は事実だけ聞くと、同情の余地があるように思える。そして、宮藤官九郎の言う通り、賠償金の請求を止めるために、戸籍を変えたとも考えられる。自転車事故で、母親を殺されたのは紛れもない事実で、その結果松が、虐待を受けることになったのも事実。例えその事故で加害者である中学生の家族が離散してしまったとしても、松たか子はやはり被害者で、同情すべきは松たか子。中学生家族のことを同情する余地があるようにも考えられるけれど、それは、警察が松に対して疑惑を抱いていることと一緒で、真実はわからない。中学生家族が、本当に反省し、賠償金を必死の思いで払っているのか。本当に離散し、家族がバラバラで苦しい生活を送っているのか。そんなことはわからない。ニュースで伝え聴くだけの端的情報では、私たちには何も判断できず、「あーかわいそう」とか、「えーひどい」といった程度の感想だけ述べ、そのまま通り過ぎて、翌日にはまた別のニュースで上書きされてしまう。単純に加害者、被害者というくくりでは見えない何かがそこにはあるのだということを伝えたい表現なのだと思う。当事者たちにしかわからない何かというものは確実に存在し、警察やマスコミはそのことは知らない。だからこそ、慎重に、丁寧に捜査し、取材しなければならないのだということを暗に伝えている気がする。
 自分は人生リセットボタンがあったとして、押すのだろうか。幸い判断に迷う出会いがあったと思う。ただし、欲深い自分は少しづつ、その運命的な出会いから時が経つにつれ、寂しさを感じ始めてしまっている。そして、もっと別の何かがあってもよかったのではないかとも思ってしまっている。押すか押さないかは今は判断できない。カルテットの人たちは本当に運命の出会いができて良かったと思う。これだけの短期間でこれだけの愛情を注げる仲間に出会えるなんて、まさに奇跡だ。
 そして、私は夢を追い続けたい。自分はキリギリスでいい。誰かに甘え続けたい。夢を中心に頑張っていきたい。


■あらすじ(公式hpより)

 大菅(大倉孝二)から真紀(松たか子)が全くの別人だったと告げられた鏡子(もたいまさこ)。警察が真紀を捜査していると知り、激しく動揺する。
 一方、真紀らの元に、別荘の査定見積書を持った不動産鑑定士が現れる。売却話が出ていたにも関わらず、真紀、すずめ(満島ひかり)、諭高(高橋一生)に黙っていたことを謝罪する司(松田龍平)。不安に思う3人に対し、司は自分がなんとかするので少し時間をくれと申し出る。
 別荘問題はあるものの、ドーナツホールの夢を語らい、古くからの友人のような家族のような生活を送る4人。
 そんなある日、真紀の元へある人物がたずねてきて……。
 「私、早乙女真紀じゃないんです……」
真紀は一体何者なのか?
 
翌週の感想はこちら→カルテット第10話(最終回)感想
  
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