【ドラマ感想】「BORDER(ボーダー)贖罪」2017年10月29日放送分(小栗旬、波瑠、青木崇高、遠藤憲一、大森南朋ほか)【あらすじ・視聴率】


bordershokuzai

※公式HPより引用

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テレビドラマ版が放送されたとき、死者が見える刑事ものという番組紹介を読んで、その頃は波瑠ちゃんもそこまで好きじゃなかったし、あまり興味がわかず、とりあえず、HDDに保存はしたまま最終回まで見ることはなかったんだけど、最終回で衝撃を受け、最初から全部みたら、超面白くて一気に見ちゃったっていう思い出のある作品の続編スペシャル。

期待通りに面白かったー。TBSは良いスタッフがいるねえ。この原作金城さんっていうんだけど、フジテレビでやったクライシスがちょっと似てるなあって思ってみてたら同じ原作(脚本?)で、でも、全体的にから回っているっていうかちょっと惜しくて、たぶん監督か演出あたりのスタッフの違いでこうも違うんだなあと。まあ、原作の良さをフジテレビが潰したのか、原作をさらにより良いものにTBSが押し上げたのかはわからないけれど、どちらも重要なものであることは確かでしょうね。

今回はドラマ版の最終回に直結する後日談だったんだけど、いやあ、今回では全く何も解決してないよねって感じで、またまた続編が見たくなってしまった。たぶん評判良ければ作るんだろうね。
小栗君が、殺人犯の大森を故意にビルから落としたという事実とどう向き合うのか。その過程で別の殺人事件の真相を暴いていくという話がかぶさって進むわけなんだけど、そのもう一方は割とどうでもよくて。まあ、どうでもよくわないけど、自分も犯罪者側に来てしまったうえで、正義を実行するということの意味みたいなものを考えるものでもあったし。
 
 で、結論をいっちゃうと、小栗君は完全に境界線の向こう側、悪の世界に身を置いてしまったわけだ。自分の犯した罪を認めず、嘘をつき、自分の考える正義の実行のために最もらしい納得できるいいわけで取り繕った、まさにこれまで見てきた凶悪犯と同じ側に完全に降り立ったのだ。小栗はこれでいいと言ってる。そしていつか、自分のタイミングで罪を償うのだと。まさに犯罪者の思考。そしてこの結論に至る前に波瑠ちゃんたちが、もし、小栗君が向こう側に行ってしまったのであれば私たちで引き戻してあげようと青木くんと話してたわけなので、もし続編ができるのであれば、そちら側に完全に行ってしまった小栗を本当に引き戻せるのか。そもそも、向こう側の人間になってしまった小栗は波瑠ちゃんたちとこれまで通りの関係性で事件を追い続けることはできるのか?そして、小栗がうその証言をしていると確信した、監察官の國村は今後どう小栗を追いつめていくのか、などなど、どう考えても、1クールかけてじっくり進めていくだけの伏線がバッチリとちりばめられたまさに、今後の続編連ドラの紹介的なスペシャルだったと思う。

ただ、大森がちょっと救われなかったのが嫌だったかな。自分を殺した小栗のそばで苦悩する小栗を楽しみ、最後まで冷静に対応していたが、小栗が完全にこちら側に降り立ったことで開放感があると言われたことに対して苛立たされてしまった点や、完全犯罪を仕立て上げたのに、裏の世界の人間たちの力でないはずの証拠がでっち上げられ、完全犯罪を台無しにされてしまったことがどこかしっくりこなかった。証拠のねつ造で犯人を犯人たらしめるという手法はどこか釈然としないものがある。それをやってしまえばどんな事件もあっという間に解決だ。やっていいのは違法捜査まで。盗聴するとか、勝手に犯人宅に侵入するとかね。今回のある意味サイドストーリーの事件の犯人も、これまで証拠は全く残さなかったけど、結局遺体と一緒にいるところを警察に訪問されるという明確な失態を犯しての逮捕だし、こういう方がいいよね。

とにかく、今回はどう考えても連ドラへのつなぎでしかなく、完全にボーダーの向こう側へ行ってしまった小栗がどう変化し、どう行動していくのか。そこがもっとも興味深い点なので是非とも次回作を期待したい。波瑠ちゃんや、青木君も今回はほぼ活躍無しだったしね(波瑠ちゃんは直前のスペシャルで頑張ってたけど)。

以上!

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