【ドラマ感想】木曜劇場『Chef~三ツ星の給食~』第10話(最終回)感想12月15日放送(天海祐希主演・遠藤憲一・川口春奈ほか)【あらすじ・ネタバレ】


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その他のドラマの感想はこちら→連続ドラマ感想一覧
先週の感想はこちら→Chef第9話感想


■あらすじ(公式HPより)

 篠田(小泉孝太郎)から、「ラ・キュイジーヌ・ドゥ・ラ・レーヌ」に戻ってほしいと頼まれた光子(天海祐希)は、自分を追い出しておいて今さら身勝手な言い分だと反発する。しかし篠田は意外な告白をして、光子が輝けるのは三ツ星のステージだ、と言い残して去って行く。予想もしなかった篠田の言葉に光子も内心揺れ動く。そんなふたりのやりとりを、偶然、晴子(川口春奈)が目撃する。
 同じ頃、荒木(遠藤憲一)は、校長・坂東(春風ひとみ)とともに市長を訪ね、学校で開催する「給食の地産地消イベント」に来てほしいと要請する。自校給食を残したい一心の荒木は、うちの給食は世界一だと言ってしまう。
イベントまで1週間となった頃、当日の給食で使用する地元野菜のサンプルが届けられた。しいたけ、ピーマン、ネギ、セロリで、光子は、どれも最高の食材だと目を輝かせるが、荒木らは絶句。それは、「残食四天王」と言われる、子供が最も苦手な野菜だった。残食四天王を最高に美味しくすることが、給食をアピールする絶好のチャンスだと光子は言うが、荒木のメニュー作りは難航。光子も知恵を絞るが、3日前になっても、しいたけを使ったメインのメニューが決まらない。
 一方の早紀(友近)は、イベントを盛り上げるべく、イベントをアピールする動画を制作してネット上で流すことを提案する。そんな早紀に、なぜここまで協力してくれるのか、と光子が聞くと、視聴率を取れる最高の素材を失う訳にはいかないから、と早紀は答えた。
 一方、奥寺(豊原功補)は光子のアドバイスを受けて「三種の神器のトゥルト」の改良に取り組んでいた。 イベント開催が迫ったある夜、光子はラ・レーヌのオーナー室で、篠田と向かい合い…。

■ドラマ感想
 最終回でした!うん、うん、すっきり。このドラマは何かすごい驚きや感情を動かされるシーンがあるわけではなく、微笑ましく、楽しく、安心してみられる感じ。で、ラストの今回、注目点はまず、光子がラレーヌと給食のどちらを選ぶのかという点。普通に考えればラレーヌ、ただしドラマ的に言えば給食。給食を選ぶのであればそれなりの理由が必要だった。そしてそのアンサーは給食でした。プラス屋台ね。理由も納得できた。制限のある中で作るのも楽しいってシンプルな理由ではなく、これまでのラレーヌでは自分自身のために、自分の技術とアイデアを詰め込んだ最高に美味しいと思えるものをお客に提供することに喜びを感じていた、そして結果として、最高に美味しいとお客様も満足していた、が、給食や屋台ではお客様のことを考え、いろいろな制限の中でそのお客様に最高に美味しいと言わせる料理を作り喜んでもらうことに喜びを感じるようになった、というもの。まあそういうこと、社会的な評価や収入なんか判断の要素に全く入っていなくて、シンプルに自分がどちらの方がより楽しめるか、どれだけバカになれるかという基準で判断したら、給食と屋台だったということ。
 自分がバカになれるくらい好きになれること、打ち込めることを見つけることって素晴らしいよ。みんなも見つかるといいね。そんなメッセージが込められているドラマだと思った。
 そしてもう一つの注目点は小学校の給食が存続できるか否か。世論だけで存続させる展開はちょっと安易だと思っていたところ、ミシュランみたいなやつで星を一つゲットという事実で存続を決定。ドラマならでは無理やり展開ではあるけれど、ノーベル文学賞をボブディランが受賞した時事ネタを盛り込むことでまあ、それもアリかなと思わせるなんちゃって説得力が増したね。それにしてもこのドラマは序盤に現実でも野菜高騰で給食存続できないみたいなニュースが話題になったと思ったらそんなエピソードがあったりと、時事ネタとうまいことリンクしていてラッキーなドラマだったね。
 あとは、小泉孝太郎がどうしてこれほどまでに光子の邪魔をするかという理由も光子の料理とその才能を心底愛しているからこそ、他で振舞うことが許せないというという、超束縛系の歪んだ愛だということもわかってすごく納得。
 このドラマは出演者全員が自分の人生の歩みを進めることができたという誰も不幸にならない、もう、ハッピーにハッピーを重ねたようなドラマでした。
あまりに綺麗すぎて、毒が好きな自分としてはちょっと物足りなかったかなあ。まあ、まあまあな佳作といったところでしょうか。
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